緑蕪堂日記

現状を追認しない

2017-01-01から1年間の記事一覧

超幾何微分方程式と局所大域原理

はじめに これは Math Advent Calendar 2017 - Adventar の17日の記事です。 前口上 微分方程式論には数論の研究者が数多くの貢献をしている。全ての数学がひとつであったGaussやRiemannの時代はさておき、モダンな所ではリーマン面上でのRiemann-Hilbert対…

Katzのrigidityはオイラー標数 そして幾何学的ラングランズ対応へ

自分の所属している研究室では「カッツ」と言うとまずKac-Moody代数のVictor Kacを思い浮かべる人しかいないのだが、数論で有名なNicolas Katzも微分方程式論に重大な進歩をもたらした。Katzのrigidityの理論は久々に数学をやっていて深い感銘を受けた理論な…